AWS DeepLensって何?
AWS DeepLensは、Amazon Web Services(AWS)が提供する、深層学習に対応した開発者向けのビデオカメラとなります。物理カメラデバイスにて視覚データを解析することができます。
サービスの特徴・メリット
- 深層学習に特化
深層学習モデルをデバイス上で直接実行できるように設計されており、リアルタイムでの画像・映像解析が可能となります。 - 開発者向けツール
開発者が独自の深層学習モデルを試したり、新しいアプリケーションを開発したりするための、プログラミング可能なビデオカメラツールとして使用することができます。 - エッジコンピューティング
撮影した映像をクラウドに送信せずに、デバイス上で直接解析する「エッジコンピューティング」を実現でき、低遅延での処理や、ネットワーク環境に依存しない動作が可能になります。
利用シーン
- 小売業での顧客行動分析
顧客の来店状況、商品の購買行動、店内での行動パターンなどを分析し、マーケティング戦略に活用したい。 - セキュリティ強化
単純な監視カメラの用途で万引きや不審者に対して警告を出したい。 - 品質検査
製造業などにおいて、製品の品質を外観検査等で自動的に検査し、不良品の流失を防ぎたい。 - 新しいアプリケーションの開発
ロボット工学や仮想現実(VR)の研究において、動作検証や性能評価に利用したい。
AWS DeepLensのデメリット
- ハードウェアの制約
エッジデバイスであるため、クラウド上に存在する高性能サーバと比較して処理能力やリソースに限界があります。複雑な深層学習モデルの実行や大量のデータ処理は難しい場合があります。 - 開発の複雑さ
DeepLensで深層学習アプリケーションを開発するには、AWSのクラウドサービスや、各種プログラミング言語に関する知識が必要となり、エッジデバイス特有の制約や、クラウドとの連携に関する知識も必要となるため、開発用途で簡単な導入は難しい場合があります。 - コスト
物理デバイス購入に加えてクラウドサービスに対しても費用が発生するため、使用用途によっては高額になる可能性があります。 - ネットワーク環境への依存
AWSのクラウドサービスと連携することを前提としているため、安定したインターネット環境が必要で、ネットワーク環境が不安定な場合は機能をフルに活用できない可能性があります。
まとめ
・Amazonが提供する主に画像認識や映像解析を目的とした物理デバイス。
・取得した視覚情報を基に、監視や品質検査、アプリケーション開発等、様々な用途で活用できる。
・ネットワーク環境が整っていないと、性能を発揮できない場合がある。
・開発用途で使用する場合は、様々なプログラミング知識が必要になる。